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プロレスの目的

プロレスの話でも。

華名がWNC退団を発表

ぼくはプロレスラーとしてはWNCのTAJIRI選手のファンではあるが、今回の華名選手の行動には全面支持である。

別に企業コンプライアンスがああだこうだと言うつもりはない。というか、そもそもそういう難しいことはよくわからない。

また、汚い話が表に出されてファンの夢を壊したとか、そういう話を表沙汰にする方が悪い、いや、される方が悪いとか、そういうことでもなくて。

「やりたいことができているんだったらお金のことくらい我慢しろ」というのには賛成できなくて。

「お金」の部分を「命」とか「心」に置き換えてみればわかりやすいか。

例えば「命」。

某現役レスラーに聞いた話。ある先輩レスラーがムチャクチャな攻撃を仕掛けてくる事があると。避けるわけにいかず甘んじて喰らうしかない。「そりゃお客さん湧くだろうけど・・」とポツリと言っていた。

そもそもプロレスの目的とは何か。対戦相手を潰すわけでも殺すわけでもない。「ぶっ潰す」「ぶっ殺す」とか吠えるレスラーもいるけど、本当に潰しも殺しもしない。社会人だから。それを「嘘だ」「やらせだ」と言うのはおかしい。それくらいわかるね。

目的はひとつである。お客さんを盛り上げて「またお金払って観たいな」と思わせることだ。お客さんが「またお金払って観たいな」と思って実際にお金を払い、それがプロレス興行会社の利益やレスラーのギャラになり、また興行が開催されてお客さんに「またお金払って観たいな」と思わせる。これを経済的社会学という。プロレスに限らず、エンターテインメントとはそういうものだ。

で、語弊を恐れずに書くが「当人達の命に関わらないやり方で盛り上げること」も可能なのである()。体を張るにこしたことはないが、でも体の張りすぎはそれはやりすぎと言う。

このへんは仕事に似ている。体張って仕事するのは当たり前だが、仕事しすぎで過労死までいってしまったら意味がない。プロレスだって仕事である。

こう考えてみると、なぜアメリカと日本が“プロレス大国”と呼ばれているかわかるような気がする。

我々観る側も考えないといけない。プロレスは非日常の世界だから「常識を求めるのは無理」かもしれない。確かに、悪役とか覆面とか空中殺法とか流血戦とかのないプロレスに面白みはない。頭空っぽにして楽しめるのがプロレスの魅力でもある。

だがしかし、レスラーはどういうものをファンに提供するかを選ぶ責任があるし、ファンも何が良くて何が良くないかを判断する責任がある。自分だけの視点で「夢を壊された」とか言う奴にファンを名乗る資格はない。

「お金がもらえなくたって夢に向かって頑張っている」ってのは美談になりうるが、似たことを経験したことのある身としてはやはり解せない。なので、華名選手には全面支持である。

もう一度書く。我々観る側も考えないといけない。

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